なぜ、お茶を作るだけなのに、それほど長い時間をかけるのか?
と昔は茶道を小馬鹿にしていた僕ですが、日本とカナダで茶道を学び、世界の人々に抹茶を点てる中で、茶道の魅力が段々とわかってきました。
やればやるほど、魅力が増す茶道。
今の所、私が思う魅力をお伝えしていきます。
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500年間のパワーと共に生きれる
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世界でも最上級に美しい「着物」が着れるようになる
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季節を楽しめる感性が身につく
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意識が高い人と出会える
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禅をやっているかのような感覚になる
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明るく朗らかになる
- 世界を魅了することができる
①500年間のパワーと共に生きれる
いわゆる、今の茶道というものを千利休が完成させるわけですが、その歴史は約500年前から始まります。
そこから
戦国→安土桃山→江戸→明治→大正→昭和→平成→令和
と、時代と共に形を変えながらも、ずーーーーーーっと続いてきたわけです。
この話をカナダ人にすると
「カナダなんてまだ建国150年だよ。500年ってどれだけすごいんだ茶道!」
ってなります。
500年の間、先輩たちが大切に伝えてきた精神を身にまとい、お茶をたててると、まるで
「駅伝の襷を受け取り、身にまとって走る」
かのように思えてきます。
つまり、茶道を行うことは、先輩たちが引き継いでくれた500年間の絶大なパワーを身にまとって生きるような感覚になるのです。
人生が強く生きられるようになります。
②世界でも愛される「着物」が着れるようになる
私が海外着物生活を経てわかったことは
「着物は、世界で一番愛される服」
だということです。
詳しくは以下の記事にまとめました↓
茶道をしていると、そんな素敵な着物が自然と着れるようになります。
私も最初こそYoutubeを見ながら30分かけて着物を着ていましたが、今では5分もあれば着られるようになりました。
グローバル化の波に乗り、世界に飛び出して行く人が増える中で、日本人として、着物をササっと着れたらカッコいいですよね!
③季節を楽しめる感性が身につく
お茶をしていると、どんな季節でも楽しめる精神が身につきます。
なぜなら茶道は季節を演出するからです。
例えば
暑い夏は、爽やかな風を連想させる掛け軸があり、美しい川の流れを連想させる透明なガラスの茶碗を使ったりします。
寒い冬は、煌々と燃える炉の中に落ちる一点の雪を連想させるような、荘厳な重みのある掛け軸があり、暖かさのあるノッタリとした楽茶碗を使ったります。
茶道をやると、季節の移り変わりを「体感覚」で感じることができます。
おかげさまで、日本ほど四季がはっきりしていないカナダでも、ちゃんと季節を感じて生きることができした。
④意識の高い人たちと出会える
茶道は、「自分を高めたい」という想いを持っている人が多い傾向があります。
それは、日本でも世界でも同じです。
カナダの茶道の教室に通う人は、本当に素敵な方ばかりでした。
自己主張が激しい海外でも、茶道に身を置く人たちは、本当に謙虚で優しい方ばかりでした。それは、長年培って着た茶道の精神が身についているからひ他なりません。
そういった、「茶道を通して自分を高めたい」といった意識が高い人と出会えるのも、茶道の一つの魅力です。
④禅をやっているかのような感覚になる
茶道と禅は密接に関わり合っています。
つまり、茶室という非日常の洗練された空間で茶を飲むことは、まさに、禅と同じ効果を得ることができるのです。
禅とは、心の中の思考をスローダウンさせて、自分自身の存在の真実を探すことです。
感性が増すので、革新的なアイディアが生まれやすくなったり、心に安らぎが得られる効果があります。
スティーブジョブズも禅をやっていたことで有名でしたが、今、世界中で禅が注目を集めていますね。
茶道は、そんな禅の効果も得られる素晴らしい道なのです。
⑤明るく朗らかになる
茶道をやっている人は堅苦しいと思っている人は多いかと思いますが、それは全く違います!
僕が今まで出会ってきた先輩たちは、いつでも、明るく朗らかです。
女性の茶人は、女神様のように優しく、明るい方が多いです。
男性の茶人は、武士のようにドッシリと、笑顔が素敵な方が多いです。
茶道を通して、そうした素晴らしい人間性が形成されていくのではないかと、私は信じています。
⑥世界を魅了することができる
世界を旅して分かったことがあります。
それは
「世界は日本化している」
ということ。
顕著なところだと「食」。
カナダのビクトリアには寿司屋が多く、僕の感覚だと、スターバックス並みに寿司屋がある人気ぶりです。
日本のラーメンも誰もが知っています。ビクトリアにはまだ少ないですが、バンクーバーなどの大都市にはどんどんラーメン屋がどんどん増えています。
最近では、抹茶の人気も凄まじいですね。
スーパーフードとして注目を集める抹茶は、コーヒーに変わるヘルシードリンクとして人気になりつつあります。
もっと言うなら、日本人なら誰もが知る、第5の味覚である「うまみ」が、やっとこちらで認識され、「Umami」と英語化しています。
あと、私の思いつく「世界日本化」を挙げるとすると
- 「禅(マインドフルネス)」が注目を集めている
- 柔道、合気道、剣道、茶道など「道」のつくものが流行っている
- 日本の仕事っぷりを表す「生き甲斐(IKIGAI)」が英語化している
- 靴を脱いで入る家が増えてきている
- 箸を使う人が増えてきている
- 日本的な精神で生きる人が増えてきている
などです。
中でも「茶道」は、「Is Japan cool」の中でも、伝統文化ランキング第3位(2018年11月3日現在)に選ばれている人気っぷりです。
先日、Japanフェスタにて亭主を務めさせていただいた際には、25分という短い間のデモンストレーションでしたが、立ち見で入口が塞がるほどの人が見にきてくれました。
茶道は、間違いなく世界を魅了します。
まとめ
海外生活を経て導き出した魅力です。
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500年間のパワーと共に生きれる
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世界でも最上級に美しい「着物」が着れるようになる
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季節を楽しめる感性が身につく
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意識の高い人と出会える
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禅をやっているかのような感覚になる
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明るく朗らかになる
- 世界を魅了することができる
また変わって行くかもしれませんが、今のところ思う茶道の魅力はこの7つですかね!
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