海外(カナダ)で普段着、着物生活を1年間やってみた結果!その人気っぷりと面白い反応を赤裸々に語ってみます。

私は、カナダのヴィクトリアという都市で

1年間、着物で生活していました。

 

この記事では

実際に海外で、着物生活をしてみて

「良かったこと」「悪かったこと」

また、「現地の人の反応はどうだったか」

など、赤裸々にまとめてみようと思います。

 

日本から着物で飛行機へ乗り込む

私は、日本に居た時から

普段着で着物を着ていました。

なので、もちろん

日本から着物で飛行機に乗り込みました。

着物で、かつ、これだけの大量の荷物を運んでいるのですから

まあ、目立ちますよね。笑

過去に、全身赤タイツで飛行機に乗り込んだことがありましたが

そのくらいの注目度でした。

ちなみに、着物だからって

出国入国共に問題があるわけではありません。

何の問題もなく入国できます。

 

竹の自転車でカナダのビクトリアの街へ

無事に、バンクーバー空港に到着しました。

竹の自転車を組み立てて

いざ、ビクトリアの街を目指します。

着物を身につけた、竹ちゃりの男(with大量の荷物)

が、街を爽快に走り抜けます。

多分、この日

ビクトリアの街で一番目立っていたことでしょう。

すれ違う人から、2度見、3度見をされて

若干の恥ずかしさを感じつつも

なんとか、ビクトリアの街にたどり着きました。

 

海外の語学学校に、着物で通ってみた

無事にホームステイ先も決まり、語学学校に通うことに決めた私は

いよいよ、着物で公の場に繰り出します。

 

着物で語学学校。

 

ここだけの話、めっちゃ緊張していました。笑

海外での着物生活は初めてだったからです。

どんな反応をされるんだろう?

と不安でいっぱいだったのですが・・・

 

完全に、杞憂でした。

 

語学学校に足を踏み入れた瞬間

学校の外国の生徒から

「Cool(かっこいいね)!」

「I like it(好きだよ)!」

「Nice close!(かっこいい服だね)!」

と散々褒められ、めちゃくちゃ人気だったのです!

 

逆に、皮肉なことなんですが、日本人からは

「こいつ変なやつなんじゃないか」

と思われていたみたいです。笑


ただ、毎日着ていくと

「私=着物」

と認識されるようで

逆に今度は

洋服を着ていったときに

「今日なんか変だよ!?」

となるんですよね。

慣れとは面白いものです。

 

語学学校に着物で通ってみて

一番よかったと思うことは

すぐに友達ができる

ということ。

 

もちろん、遊びも全力で着物です

遊びももちろん着物です。

ダウンタウン、バーバー、フェスティバルなど

いろんな場所に着物で遊びにいきました。

最も鮮明に焼き付いている遊びは

着物でスノボーです。

着物コートと袴を身につけ、完全冬仕様の装備で向かいました。

You
寒くないの?

と多くの人に聞かれましたが

90%は寒くないです。

着物って、意外に暖かいんですよ。

なぜかと言うと

着物には裏地と表地があり

何層にもなっているので

熱がこもりやすいんです。

さらに、コートと袴も身につけていますから

むしろ、汗をかくくらい暑かったです。

ただ、体の部分で唯一、寒い部分がありました。

残りの10%である首です。

ここだけは、着物では、どうしようもありません。

厚手のマフラーを身につけるべきところですが

あろうことか、私はマフラーを忘れ

たまたま持っていた薄手のタオルを使っていました。

おかげで、首だけ激さむでした。笑

 

海外のカフェで、着物でバーテンダーをしてみた

学校を卒業後、「ジャガシルク」というお茶のカフェ

バーテンダーをさせていただくことになりました。

もちろん、着物です。

1年間は、なるべく着物で生活しようと決意していたので

面接の際に、オーナーに

You
ここで、着物で働かせてください!!!

猛烈な熱意をオーナーに伝えていました。

まるで、千と千尋みたいですね。笑

しかし、本当によく、着物でバーテンダーなどをさせていただけたものです。

こればかりは、オーナーの心の広さに感謝でしかありません。

 

着物で働いてみた感想は?

私としては、唐突に着物のバーテンダーが現れるのですから

さぞ、お客様はビックリするのだろうと、勝手に思っていました。

 

しかし、実際は至って冷静に

まるで、普通のおしゃれな服を褒めるかのように

「ビューティフルなKIMONOだね!」

と言ってくれる方が多い印象を受けました。

 

もし、ここがアメリカだったら

「ワーーーオ!NINJA!SAMURAI!」

みたいな、もっとあからさまな反応をされたでしょう。

 

もしここが、コロンビアであれば

「あなたは、ヒッピーですか?」

みたいな反応も有りえたかもしれません。

 

やはり、国が違えば、反応も違うのが面白いところです。

 

すごいなと思ったことは

着物の認知度が、ほぼ100%だったことです。

おじいちゃん、おばあちゃん、ちっちゃい子どもですら知っていました。

また、着物=日本と認知されているので

「ありがぁ↑とう」

「こんにぃ↑ちわぁ」

など、英語訛りの日本語で、挨拶してくれる人もいました。

着物の世界への影響力を、まじまじと感じました。

 

「着物生活in海外」の良かった点

良かったことをまとめると、3つあります。

  1. 日本人と一目でわかってもらえる
  2. 褒められる
  3. 日本をもっと好きになる 

①日本人と一目でわかってもらえる

日本にいると、「日本人」であることに対して

特に何も思わないかもしれません。

しかし

ひとたび、世界に出ると

日本人=ブランド

ということをひしひしと肌で感じることができます。

 

例えば、あなたが「グッチの財布」と聞いたら

どんなイメージが湧きますか?

品質良い、上品、かっこいい、丈夫

といったイメージが連想されるかと思います。

これがブランドイメージですよね。

「日本人(Japanese)」という言葉にも

そういったブランドイメージというものがあります。

では、どういうイメージか。

優しい、礼儀正しい、真面目、時間を守る、頭がいい、クリエイティブ、働くのが好き、信頼できる、などなど。

つまり、言い換えると、これらが外国人がイメージする、日本人像ということになります。

もちろん、国によって違いはありますが

だいたい基本的には、このようなイメージです。

また、それと同時に

トヨタ、ホンダ、ニッサン、ソニー、パナソニック

ジブリ、ポケモン、マリオ、キティーちゃん

寿司、照り焼き、旨味、味噌、醤油、ラーメン

忍者、芸者、侍、相撲、着物、柔道、茶道

ナルト、ワンピース、デスノート、セーラームーン 

といった、世界に誇る日本の会社、キャラクター、アニメ、伝統文化などの言葉が、外国人の頭の中に浮かんでいるのです。

 

実はこれ、ものすごいことなんです!!!

なぜなら、日本人と伝えるだけで

自然に信頼されるだけでなく

共通の話題がすでに山のようにあるのですから。


日本人は、このブランド現象のおかげで

「外国の人とでもすぐに友達になれる」

と言っても過言ではありません。

 

他の国の人にはできない

日本人だけの特権です。

 

②褒められる

別に褒められるために、着ていたわけではないのです。笑

結果的に、多くの人に褒めていただきました。


なぜ、それほど褒めてもらえたのか?

それは、外国人にとって

着物はとても美しく目に映るからです。

 

まず、根底にあるものは

隣の芝は青く見える現象です。

特にアジアと、西洋は全くかけ離れた文化なので

西洋にないスタイルや柄をしている「KIMONO」は

美しく見えるということが一つ。


もう一つは、着物に憧れがあるということです。

そもそも、カナダやアメリカに民族衣装というものは存在しません。

なので、民族衣装というものに、どこか憧れを抱いている人も多いようです。

 

また、現在は特に、アニメや漫画の影響力が顕著です。

これが、若者の「着物への憧れ」を増強させている要因です。

多くの日本の漫画やアニメで

着物を身につけたキャラクターが出現します。

男性であれば、着物を身につけた強いサムライ。

女性であれば、夏祭りで浴衣を身につけた可愛い女の子。

ですかね。

そういったシーンを見て、多くの外国人は

Foreigner
私も実際に見てみたい!着てみたい!

と着物への憧れを抱いていくのです。

 

だから、実際に着物を身につけた私を見たら

ワオ!ナイス着物!

となるのです。

 

③日本をもっと好きになる

どういうことかと言うと

まず、僕が着物を身につけていると

自然と僕の周りには

日本文化が好きな人が集まって来ます

 

で、何が起こるのかと言うと

彼らは、日本のことを、この上なく褒めてくれるのです。

僕はその「日本に対しての褒め言葉」を毎日の聞くわけですから

僕自身も、もっともっと、日本を好きになっていく

という連鎖が生まれるということです。


今回はそんな、日本好きの友達から言われた言葉で

特に心に響いたものを紹介したいと思います。

世界の人が全員、日本人みたいになれば、本当に世界平和が訪れるのにね。

日本人であることを誇りに思いなさい。世界でもっとも尊敬できる民族だから。

今も昔も、メイドインジャパンが一番信頼できる。

日本で食べるイタリア料理は、イタリアより美味しいらしいね。

”おかげさま” ”おつかれさま” そんな素敵な言葉、英語にはないよ。

将来は、日本に茶道を学ぶために、京都に留学したい。


ハーバード大学の国際政治学者

サミュエル・ハンティトン教授を筆頭に

どの学者も口を揃えて言うのが

世界を7つの文明に分けるとすると

日本は、ヒンドゥー文明、中華文明などにならぶ

列記とした「日本文明」になるそうです。

全くの独立した文明であることが

多くの友達から、日本の素晴らしさを聞く中で

体感的に理解できました。


海外で、「日本についての賞賛」をたくさん聞けたおかげで

日本文化の独自性や素晴らしさを再認識できました。

 

と同時に、益々、日本人であることに自信が芽生えましたし

益々、日本が大好きになりました。

 

「着物生活in海外」の悪かった点

海外に着物を持って来たは良かったものの

ふと、考えたことがありました。

あれ、海外で着物ってどうやって洗うんだろう・・・?

そう。

残念ながら・・・

海外には、着物クリーニングがないのです。

 

正直、洗えないことはないらしいのですが

実際に、海外で着物をクリーニングに出した人曰く

シワができたり、ほつれたりするからやめた方がいい。

とのこと。

 

なので、着物をちゃんと洗いたかったら

日本に戻るタイミングしかないということになります。。

それが、唯一、海外着物生活で悪かった点です。


しかし、木綿や麻、化学繊維などの

自分で洗える着物であれば問題はありませんので

海外に着物を持っていくなら、そういったものをオススメします。

 

着物は、日本人にとって最高のコミュニケーションツールである

海外で1年間、着物で生活してきて一番感じたことは

着物は、日本人にとって、最高のコミュニケーションツールということです。

 

着物を来ているだけで、日本人だと認識されるので

そこから、コミュニケーションが生まれやすくなるのです。

特に、日本が大好きな外国人を引き寄せるので

海外生活が一段と充実すること間違いありません。

 

コミュニケーションが生まれれば

日本について英語で紹介できる機会が増えますし

逆に、日本について教えてもらうこともあります。

本当の意味での異文化交流を体験することができるのです。

 

まとめ:これらの時代、着物を持たない選択肢はありえない

これから、海外に行こうと考えている人に

声を大にして伝えたいことは

You
とりあえず、着物を海外で身につけてみて!

ということです。

 

私の体験したことを、読むだけでもいいのですが

やはり、あなたも体験してほしいと思っています。

なぜなら、人は、自分で体験したことしか

本当の意味で、腑に落とすことができないからです。

 

怖がることはありません。

今や世界は、日本が大好きです。

日本の秘められた魅力が

インターネットの力によりもっと、海外に発信されれば

さらに、日本の人気は高まることだと思います。

 

ビクトリアというカナダの小さな町ですら

寿司屋に溢れ、日本食レストランはいつも満席です。

柔道、剣道、合気道などは、人気の習い事の一つです。

日本文化フェスタ、アニメフェスタが毎年開催され

参加者はうなぎ登りに上昇しています。

 

つまり

海外はどんどん、日本化しているのです!


だからこそです。

日本人とすぐに分かってもらえる着物は

海外で最高のコミュニケーションツールになります。

 

着ない理由など、どこにもありません!

 

You
勇気を持って、誇りを持って、私と共に、海外で着物を身につけようではありませんか!

 

長々と読んでいただき、誠にありがとうございました。

少しでもこの記事が、あなたのお役にたてたら嬉しく思います。

Zoro

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です